一橋大生による効率的、Nonストイック勉強のすすめ

勉強の奴隷になってはいけません。考え方を180度変えて、偏差値を効率的に上げていきましょう。

数と指

 学校で習う算数、数学。僕たちはそれを何にも考えず、当たり前のものとして習得してきました。足し算、引き算、割り算、掛け算、さらには微分積分三角関数などなど・・・

 

でもこれって不思議じゃないですか?

確かに僕らはこれらの道具を理解して使いこなすことはできます。でも数学の学問領域は僕たちの感覚の範囲をはるかに超えた広がりを見せています。

理屈的に形を頭の中で想像しているに過ぎなくて、感覚的にはわかってないってことです。

 

円周率πだって、3.141592.....くらいしかわかってないのに平然と使ってますよね。

 

超越数e?、虚数?、三次関数?、四次関数?これらはもう論外w

もっとわかりやすい例でいえば、二ケタ以上の大きな数。

渋谷のスクランブル交差点をパッと見て、「今日は○○○○人か、昨日よりも○○○人多いな」なんてわかっちゃう人いないですよね(笑)

そもそも人間が感覚的に理解できる数なんてたかが知れているということです。

 

それでも、もちろん数学だって感覚から生まれて徐々に進化してきたんです。

他の学問と何ら変わりはありません。

 

じゃあそもそも数っていうもの自体はどうやって生まれたんでしょうか?

ゼロは今では皆普通に使ってる数ですが、これだって世界史で「ゼロの概念の発明!」つって取りざたされるくらいだったんですよ?

1とか2を発明した奴はどうなんだっていうw

 

実際未開の人たちは数を数として扱えなかったみたいです。僕らみたいに小さいころから数にかかわってきた人には理解しにくいことなんですけど。

 

彼らができたのは、数のマッチングと比較することだけです。

でもまさにこれが数の始まりだったんです。

 

数のマッチングとは、身の回りにあるものの中から同じ数を持つものをもってきてカテゴリー分けするということです。

 

  • ちょうちょの羽、鳥のつがいは2を、
  • クローバーは3を、
  • 馬や羊やヤギの足は4を、
  • 指は5をといった感じです。

 

でも未開の人たちは最初は感覚的にその分類分けがわかっていたのに、それらに共通する2とか3とか4とかっていう数というものがはっきり表現できなかったようです。

具体的なものを数とみなして扱っていたんです。確かに考えてもみれば数字なんてのは物理的には目に見えない抽象的なものですもんね。

 

でもこれがすべての始まりで、ここから徐々に言葉が抽象化していって数が生まれたんです。

 

比較に関していえば、例えば、二個のリンゴと四個のミカンがあったとしてどちらが多いかと言われれば目で見てパッとわかります。

そうでなくても一つの手に一個ずつ置いて持ちきれる方と持ちきれない方って感じでなんらかの手段で比べることはできますよね。

 

でもこれが百個のリンゴと百一個のミカンだったらどうなるか。

僕たちには一個ずつ数えるという方法があります。でもそれが彼らにはできない。

 

数を数えるっていう行為は数そのものがはっきり認識できるようになって初めてできることだからです。

 

ここで、この数を数えるっていう行為を支えたのがまさに指だったんです!

頭の中で理論だてて考えることができない人は、現在でも指を折り曲げることで視覚的に理解します。

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ところで、僕たちは現在10進数を使っていますよね。

コンピューター言語で2進数が使われることもあるけれど、10進数が身に沁みすぎて初めて見るとわかりづらく感じるくらいです。

 

でもこの10進数、数学者や実務家といった専門家から言わせると、合理的ではないようなんです。

12のように約数を多く持つ数、あるいは7や11のような素数の方が便利だというのです。

 

実際18世紀後半には、12進数を広く普及させようとした学者がいたくらいなんです。

この活動が浸透しなかったのは、10進数が生活に広く定着しすぎてたってことが大きかったからだと考えられます。

 

じゃあなんで合理的でも何でもない10進数を僕たちは使ってるのか。

それがまさに指なんです!

 

もしも指の数が4本だったら、6本だったら、僕らが現在持つ感覚とはだいぶ違ったかもしれません。

 

万物を作った神様は、数学者としては優れていなかったともいえますよね。

まさに「人間は万物の尺度である」ってやつです。

 

<指を使った掛け算>

 現在でもフランス中部の農民の間で使われている計算方法に面白いものがあります。5よりも大きい掛け算を指を使ってやるんです。

九九覚えろよって言われそうですけど、それは置いといて。

 

  • 例えば、7×8をするとします。

7は5よりも2大きいから2本、8は5よりも3大きいから3本の指を折り曲げます。

ここで折り曲げた指の本数を足し合わせるとそれが10の位、つまり5を、

残った指をかけたものは1の位、つまり6を表すことになります。これで56です。

 

これは6から9までのどの組み合わせでも成り立ちます。

試しにぜひやってみてください。これがあれば、暗記の苦手な小学生も5の段まで覚えれば十分。それは少し違いますかね(笑)

 

でもこれがなんで成立するのかって不思議じゃないですか?

僕は一時間くらい考えてやっと出たんですが、なんてことはない単純な算数でした。

 

要はこれ分配法則なんですね。

(10-3)(10-2)=100-(20+30)+2×3=56

これを指を使って視覚的に行なってるにすぎません。

 

これを使うフランス南部の人たちが分配法則を知ったうえでこの計算方法を用いているのかはわかりませんが、おそらく感覚的に理解しているのでしょう。

 

数学がいかに複雑に発展していったとしても、

結局僕らの身体的な感覚の延長線上にあるってことですね。

 

 

 

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