世界史を勉強したくなる映画「ブーリン家の姉妹」について
高校世界史を勉強していく中で、「ろくでもない人物」という印象を受けるキャラクターはたくさんいると思います。
その中でも女性関係に関しては、ヘンリー8世の右に出るものはいないんじゃないでしょうか。
僕が持っている世界史の資料集にも「六人の妻を持ったイギリス王」として紹介されています(笑)
学校の授業では以下のように紹介されると思います。
15~16世紀のイギリス王。
男の子の世継ぎを生まない王妃に愛想をつかし、その侍女であり愛人のアンブーリンとの結婚を画策。
当時ローマ教会では離婚が認められていなかったが、現王妃との離婚を成立させるためにローマ教会と断絶。これを機に国王首長法を制定し、イギリス国教会を誕生させた。
歴史的な存在意義としては、宗教面でイギリスが他のヨーロッパ諸国とは違う道を行くきっかけを作ったところが強調されます。
このヘンリー8世の女性関係の部分をよりクローズアップさせた映画として「ブーリン家の姉妹」というものがあります。
当時の世界観が味わえるだけじゃなくて、後に活躍するエリザベス女王がこんな感じで生まれたんだ、っていうのが知れて勉強の糧になると思いますよ。
・概要
監督:ジャスティン・チャドウィック
キャスト:ナタリー・ポートマン
公開:2008年
上映時間:114分
王ヘンリー8世の寵愛を受ける姉妹をナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソンが演じます。とても豪華ですw
・あらすじ
舞台は16世紀のイギリス。国王は世継ぎ問題で悩んでいました。王妃との間に男児が生まれなかったんです。
そんな中、叔父の政治的な策略によってブーリン姉妹は国王のもとに仕えることになります。そして二人はそれぞれ国王から特別な寵愛を受けるようになっていきます。
・見どころ
なんといっても姉、アンのキャラクターが良いですね。気が強く頭が切れる女性で、純朴な妹と対比されて描かれています。
妹メアリーのことを大切に思いながらも、先に国王から愛されたメアリーを妬むようになります。
そしてメアリーに第一子が誕生した時、国王と妹をひきはがすようなことをしてしまいます。その時のナタリー・ポートマンの表情がすげえ怖いです。
世界史の教科書とか読んでると小さい文字で「アンブーリン 処刑」とかってあるんですけど、よくよく考えてみればすごい人ですよね。
だって国王の正式な妻になるために国教そのものを変えさせちゃうんですから(笑)
・感想
僕がこの映画を見たのは大学に入ってからで、単純にナタリー・ポートマンが出ているからってだけでした。ブーリン家なんて知らないと思っていましたから。
でも映画を見ているうちに「あれ、この国王の衣装どっかで見たことあるな」って思いました。
それでやっとヘンリー8世であることに気づきました。やってた人はわかると思うんですけど、まさに資料集とかに出てくるあの帽子を被った太ったおっさんです。
それで記憶の奥底に眠っていた「イギリス国教会」とか「テューダー朝」とかっていう知識がするするよみがえってきました。
懐かしくなって世界史の教科書を引っ張り出して、30分くらい読みふけってしまいました。昔勉強してたことが後でつながるとめちゃくちゃ気持ちいもんです。