数学は神秘の学問
「自分は文系向きだ」「数学は全然できない。」「嫌いだ。」
と考える文系受験生は多いと思います。
でもそういう言葉を聞くたびに本当にそうなんだろうか?といった疑問が湧きます。
確かに受験勉強っていう枠にあると、どうしても無機質な印象を受けますよね。
でも実は数学って考えれば考えるほど、むしろ文系の人の方が好きなんじゃないかなっていうくらい、神秘的な側面があるんです。
・ 映画「π」
数学をテーマにした映画で「π」っていうものがあります。「ブラックスワン」とかで有名なダーレン・アロノフスキー監督の作品です。
並外れた知能指数を持つ数学者が主人公で、彼は「世界に存在する全ての事象は数式によって理解できる」という信念を持っています。
そしてある日、自分のコンピュータに216桁の数字が現れます。この数字に特別な意味を見出した主人公は、その謎に取りつかれて精神を徐々に崩壊させていきます。・・・
この映画の面白いところは、216桁の秘密を知った主人公が株のブローカーやユダヤ教徒から狙われるところです。主人公はこの数字が、この世の真理を解き明かすほどのとてつもない意味をもつものだと確信します。
でもたかが数字ですよ。数学ってあんまり実社会と関連付けて話されることはないですよね。あったとしてもそれは物理や化学といった形をもって現れます。
それなのに周りの人間はそれを信じて、何とか彼からその秘密を聞き出そうとやっきになります。宗教まで絡んでくるあたりが驚きでした。
・神秘の数学
でも実際こういった、数に特別な意味を見出すという考え方は古来からあるものだったようです。
例えば、その昔インド人やユダヤ人の数字のとらえ方には完全数というものがありました。
完全数とは「その数以外の約数を足し合わせたものがその数と等しくなるもの」のことです。
ちょっとわかりづらいですね。例を挙げてみます。
・14だったら、約数は1、2、7です。
1+2+7=10<14
になるんで、これは過剰数です。
・12だったら、約数は1,2、3、4、6です。
1+2+3+4+6=16>12
になるんで、これは不足数です。
完全数の中で最も小さい二つの数は6と28です。
1+2+3=6
1+2+4+7+14=28になりますね。
この二つの数は創造主たる神がもつ、至高の数字であるとする考え方があったようです。
彼らは月の満ち欠けが28日周期であることや、万物創造が6日間で行われたことを指摘します。
聖アウグスティヌスは次のように言ったようです。
「6はそれ自体が完全な数であって、それは神が万物を6日間で作ったためではなく、その逆が正しい。神が万物を6日間で作ったのは6が完全な数であって、もし6日間で創造が行われなかったとしても、この数は完全だっただろう。」
数学って、確かに物理や化学といった分野への応用に役立っているものだと思います。
でももっと大きいスケールで考えてみるなら、数学は人間が普段知覚できないほど抽象的な概念について思考を働かせるための「記号」を扱った学問だと思うんです。
例えば、無限なんて言う概念もそうです。僕らに数を数えていくという考え方がなかったら、それを想起することすらできていないと思います。
こう考えれば、数学が理系の人たち専用の学問じゃないっていうことが分かってもらえると思います。というかそうしていたらもったいないんです。
本当は数について思考を巡らせるっていうのは、人間だれしもが持つ根源的な欲求の中にあるものなんです。
参考文献:数は科学のことば
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